「えぇ!?AWSって結局なんなん!!??」
放課後のPC部室。部長のOZくんは、スマートフォンでニュースを読みながら、顧問のプロ太先生に質問を投げかけました。
どうしたんですか?OZくん?
先生、このニュースを見てください!!『多くの企業がAWSを活用してDXを推進』って書いてあるんですけど、AWSって何ですか?クラウドとも関係あるんですか?
ちょうどいい質問です。今日の授業は、AWSについて詳しく解説するつもりでした!
AWSの基本:クラウドコンピューティングの世界
まず、AWSって何の略なんですか?
Amazon Web Servicesの略ですよ!Amazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスのことなんです。
えっ!あのAmazonですか?ネットショッピングで有名のやつですよね?
そう、同じAmazonですよ。でも、AWSは一般消費者向けのショッピングサイトとは全く異なるサービスなんです。企業やIT技術者向けのサービスといえばわかりやすいですね。
へぇ~。でも、クラウドコンピューティングって何ですか?
簡単に言うと、インターネットを通じてコンピュータの機能を必要な分だけ借りられるサービスのことです。
コンピュータを借りる?どういうことですか?
例えば、学校の文化祭の写真をみんなで共有するウェブサイトを作りたいとします。従来なら、サーバーというコンピュータを購入して、設置場所を確保して、電源を用意して…といった準備が必要だったんです。
それは、大変そうですね、、、。
でも、AWSを使えば、インターネット経由でサーバーを借りられるんです。必要な時に必要なだけ使って、使わない時は止めることもできます。まるで水道や電気のように使うことができるんです!
なるほど!!使った分だけ払えばいいんですね!
AWSの特徴:なぜ多くの企業が使うの?
AWSの良いところは、主に3つあるんです。
どんなところですか?
まず1つ目は『柔軟性』ですね。必要に応じてコンピュータの能力を増やしたり減らしたりできます。
例えば、どんな感じですか?
文化祭の例で言えば、写真共有サイトへのアクセスが集中する文化祭当日は能力を増やして、普段は必要最小限に抑えるといった使い方ができるんです。
お~!それは便利ですね!!
2つ目は、『コスト削減』です。自前でサーバーを用意する必要がないから、初期費用を抑えられます。使った分だけ支払えばいいですからね!
なるほど!!じゃあ3つ目は?
『信頼性』ですね。Amazonが世界中にデータセンターを持っていて、24時間365日安定して使えるんです。
世界中に!?すごいですね!!
AWSの主なサービス:実際に何ができるの?
AWSには、様々なサービスがあるんです。代表的なものをいくつか紹介しますね。
EC2(Elastic Compute Cloud)
- 仮想サーバーを借りられるサービス
- Webサイトやアプリの運用に使われる
S3(Simple Storage Service)
- データを保存できるストレージサービス
- 写真や動画、バックアップデータの保存に便利
RDS(Relational Database Service)
- データベースを簡単に構築・運用できるサービス
- ユーザー情報や商品情報の管理に使う
へぇ~。でも、難しそうですね…
確かに最初は難しく感じるかもしれません。でも、実は私たちの身近なところでAWSが使われているんです。
身近なAWS活用例:こんなところでも使われている!
えっ、本当ですか?どんなところで?
例えば、OZ君が良く見るNetflixの動画配信サービスもAWSを使っているんですよ。
えぇっ、マジですか!?
そうです。他にも、
- 多くのスマートフォンゲーム
- SNSサービス
- 教育関連のウェブサイト
- 銀行のオンラインバンキング
などなど、実は私たちの生活の様々な場面でAWSが使われているんです。
へぇ~。知らないうちに使っていたんですね。
クラウドの未来:これからどうなるの?
でも先生、最近は他のクラウドサービスも出てきていますよね?
その通りです!!Microsoft AzureやGoogle Cloud Platformなども強力なサービスを提供しています。ただ、AWSは市場シェアでトップを走っていて、常に新しいサービスを開発しています。
クラウドって、これからもっと広がっていくんですか?
間違いないですね。特に、
- AI(人工知能)サービス
- IoT(モノのインターネット)
- ビッグデータ分析
といった最新技術との組み合わせで、
さらに可能性が広がっていくと考えられているんだ。
うわぁ〜!!そんなの聞くと、なんだかワクワクしてきました!!
AWS認定資格:スキルアップへの道
ちなみに、AWS認定資格というものがあって、自分のAWSに関する知識やスキルを証明できるんです!
へぇ~!どんな資格があるんですか?
大きく分けて4つのカテゴリーがあります。
- 基礎レベル(Foundational)
- アソシエイトレベル(Associate)
- プロフェッショナルレベル(Professional)
- 専門知識(Specialty)
です。
難しそう…どれから始めればいいんですか?
資格取得への近道:おすすめの順番
まずは、基礎レベルの『AWS Certified Cloud Practitioner』から始めることをお勧めします。
クラウドプラクティショナー?
そう。これはAWSの基本的な知識を問う試験なんです!クラウドの概念や、主要なAWSサービス、セキュリティ、料金などの基礎を学べます。
次はどうすればいいですか?
基礎レベルの次は、アソシエイトレベルに進むのが一般的ですね。アソシエイトレベルには3つの資格があります。
- AWS Solutions Architect Associate
- AWSの設計に関する基本的な知識を証明
- 最も人気があり、汎用的な資格
- 多くの人がここから始める
- AWS Developer Associate
- アプリケーション開発に関する知識を証明
- プログラミングが好きな人向け
- AWS SysOps Administrator Associate
- システム運用に関する知識を証明
- インフラ運用に興味がある人向け
へぇ~。Solutions Architectが人気なんですね。
資格取得のメリット
資格を取得することで、いくつかのメリットがありますよ。主なメリットは、、
- 就職・転職に有利
- IT企業での評価が高い
- 履歴書にアピールポイントとして書ける
- 給与アップの可能性
- 資格保持者は比較的高い給与を得られることが多い
- 特に上位資格は評価が高い
- 技術力の証明
- 自分のスキルを客観的に示せる
- 国際的に通用する資格
- 学習のモチベーション
- 目標を持って勉強できる
- 体系的な知識が身につく
すごいですね!でも、難しそう…
確かに簡単ではないけど、計画的に準備すれば合格できますよ。
どうやって勉強すればいいですか?
一般的なおすすめの学習方法を紹介しますね。
- 公式のトレーニング
- AWSが提供する無料のデジタルトレーニング
- Webセミナーやワークショップ
- 問題集・参考書
- 各資格に対応した問題集
- オンライン学習プラットフォーム
- ハンズオン経験
- AWS無料枠を使った実践
- サンプルプロジェクトの作成
- コミュニティ活動
- AWS User Groupへの参加
- 勉強会への参加
結構時間がかかりそうですね…
そうですね。目安として、
- Cloud Practitioner: 1-2ヶ月の学習
- Solutions Architect Associate: 2-3ヶ月の学習
- その他のアソシエイト資格: 2-3ヶ月の学習
- プロフェッショナル資格: 6ヶ月以上の学習と実務経験
といった感じですね。
資格試験の受験方法
試験はどうやって受けるんですか?
試験は主にオンラインで受験できますよ。
- 試験形式
- 多肢選択式
- 複数回答式
- 時間は資格によって異なる(65-180分)
- 受験料
- Cloud Practitioner: 100 USD(約15,000円)
- アソシエイト: 150 USD(約22,000円)
- プロフェッショナル: 300 USD(約44,000円)
- 専門知識: 300 USD(約44,000円)
- 言語
- 日本語で受験可能
- 英語の方が最新の問題に対応できる
けっこう高いんですね…ちなみに、再試験はできるんですか?
もちろんです!不合格の場合は14日後から再受験が可能です。ただし、その場合も同じ料金がかかるので、しっかり準備してから受験することをお勧めします。
あ!?ちなみに試験は、いつ受験できるんですか?
基本的には、年中いつでも受験可能です。大きく分けて2つの受験方法があるんです。
- テストセンターでの受験
- 全国の指定テストセンターで受験
- 予約した日時に会場で受験
- 身分証明書が必要
- オンライン受験
- 自宅や任意の場所からオンラインで受験
- 予約した日時にウェブカメラを使用して受験
- 静かな個室環境が必要
- 身分証明書とウェブカメラが必要
すごい!いつでも自由に選べて、オンラインでも受けられるんですね!!便利です!!
まとめ:AWSの重要性
今日は、AWSについて理解できましたか?
はい!要するに、
- AWSはAmazonが提供するクラウドコンピューティングサービス
- 必要な時に必要なだけコンピュータリソースを使える
- 柔軟性、コスト削減、信頼性が特徴
- 様々なサービスがあり、私たちの生活でも使われている
- これからも発展が期待される
…ということですよね?
その通りです!よく理解できていますね。
でも、先生!!まだまだ知りたいことがたくさんあります!!
そうですね。特に興味があれば、AWSの無料枠を使って実際に試してみるのもいいかもしれないですね。
えぇ!?無料で試せるんですか!?
ある程度の範囲内なら無料で使えます。ただし、クレジットカードが必要だから、これは大人と相談してからにしましょうね!
はい!ありがとうございました、先生!
このように、AWSは現代のIT社会を支える重要なインフラストラクチャとなっています。高校生の皆さんも、将来的にはこうしたクラウドサービスを使う機会が増えていくことでしょう。技術の進歩は日々めざましく、これからも新しいサービスや可能性が生まれていくはずです。
皆さんも、ぜひAWSやクラウドコンピューティングに興味を持ってみてください!